フリーな手

Na⁺/K⁺で置換されている腐植酸は、低分子になります。

しかし官能基がNa⁺/K⁺で手が塞がっているため、肥料をつかむことはできません。

そのため、さらなる処理をして官能基からNa⁺/K⁺を外して手をフリーにしていきます。

アルカリから酸へ

アルカリ処理によってついた官能基の「Na⁺/K⁺」は、「酸処理」によって「H⁺」で置換します。

使われる酸によって、腐植酸の性質が変わるほど重要な工程です。

実用性品質主用途
塩酸★★★★★量産
硫酸★★★★☆△〜×安価
硝酸★★☆☆☆別物即効
有機酸★☆☆☆☆高品質

なぜ性質が変わるのかというと、「H⁺」以外の部分、「塩」の部分のはたらきがあるからです。

  • 塩酸(HCL)…Cl⁻
    • 残るとEC↑ 
    • 微生物にストレス
  • 硫酸(H₂SO₄)…SO₄²⁻
    • 石膏(CaSO₄)として硫酸根が残留 
    • 塩類集積 EC↑
  • 硝酸(HNO₃)…NO₃⁻
    • 強い酸化性
    • 速効性N源
    • 腐植としては別物
  • 有機酸(酢酸塩・クエン酸塩)
    • キレート性
    • 微生物分解されやすい
    • 塩として残らない

この中で、塩類が残ってしまう塩酸や硫酸は、洗浄が必要です。

そして硝酸で処理した腐植酸は、別の性質を備えた「ニトロ腐植酸」になります。

その性質について掘り下げていきます。