前回は予備知識として、植物が光を獲得する姿勢「受光体勢」について触れてきました。
というのも、そら豆にビタミンを与えた結果として、
その姿勢に大きな違いが見られたからです。
そら豆に対するNiacinamideの効果
まず、そら豆を乾いた培土に種を植えます(10/14)。
その後、種が一番最初に吸収する水としてNiacinamideを100ppmの濃度で潅水していきます。
対照区(水のみ)とNiacinamideを潅水した区を比較し、その経過を調べていきます。
以下が播種後2週間の結果です(10/29)。
対照区(水のみ)

Niacinamide100ppm潅水区

写真ではわかりにくいのですが、2つの区と比較すると葉の展開角度に違いが見られます。
対照区は葉が急峻な角度で展開しているため、葉裏が見える株が多くなっています。
反対に、Niacinamide潅水区は葉が水平に展開しているため、葉裏が見える株が少なくなっています。
撮影した時期は10月末であり、日光の強度は小さいため、水平に展開している状態、つまりNiacinamide潅水区の光合成効率が高いということになります。
なぜこのような結果になるのか?
ビタミンが受光体勢を向上させるという研究は確認できませんでした。
しかし、ビタミンの施用による代謝の向上・エネルギーコストの節約は、栄養素を効率よく利用したり、環境ストレスを低減することに繋がります。
そして葉一枚一枚が健康になり、展開角度を変えるエネルギーを余分に持っているため、弱光環境に適応した受光体勢になった、ということが考えられます。
そしてこの試験から得られた知見はそれだけにとどまらないので、また次回へ続きます。

