苗を育てる環境は、作物によって様々です。
近年の育苗現場では、種を植えるトレイはプラスチックや紙でできていて、軽量化、小スペース化。
詰める培土は、長い日数育苗できるように、肥効調整タイプの肥料が高濃度配合されています。
これらは作業者側の大規模化、負担軽減のメリットを持っています。
しかし作物にとっては非常に「ストレスフル」もしくは「過保護」な環境で「苗半作」を過ごすことを強いられています。
重たさの違い
昔から日本の農業において、育苗のスタンダードであった田土(たつち)。
粒形が極めて細かく、粘土質が強いため、水を含むとどっしりとした重量感。
容易に乾いたり、栄養成分が流れ出ないので、少ない肥料を効率的に利用でき、
環境の変わりやすい苗環境においてこれ以上の資材はありません。
ただ機械作業には不向きで、成分・品質もまちまちです。
対照的に、ピートモス主体の培土等は軽量的で、水はけがよいともいえますが、保水性、保肥性に難点があります。
そこで計量的でも保水性、CECの高いバーミキュライトやゼオライトを用いていますが、頻繁な潅水によって肥料成分が溶出するため、高濃度な肥料成分も配合しなければいけません。
肥効調整タイプとはいえ、少ない育苗培土に濃い濃度の肥料成分があればどうなるか、は今まで考えてきたとおりです。
そして軽量培土は重さがもたらす植物へのメリットを一つ失っています。
それが「貫入抵抗値」です。


