先日の記事で触れた「苗半作」という言葉。
誰が言ったのかわからない農業的格言。
意味としては、苗の良し悪しが収量や品質といった出来を半分左右するということ。
しかし植物において苗の時代はせいぜい15~30パーセント。
そのわずかな期間が全体の出来を半分以上左右するというのはにわかには信じらない。
でも光合成の観点から考えてみると、そんな逸話もあり得るなと思ってしまいました。
苗はギュウギュウ
栽培の初期の初期。
種まきから発芽して、定植までを「苗」といいますが、基本的に苗のスペースというのは、コンパクトさが求められ、トレイの何百もの小さな穴から芽が出て成長し、小さな苗に起こる光合成などは気にもとめられません。
しかし、植物のホルモン生産などは苗の段階でも活発におこなわれているため、葉の重なりは小さな苗にとっては致命的。
ただでさえストレスの多い苗の段階でホルモンが抑制されれば、不健全な苗の完成。
その状態からなおも太陽光をさえぎるように「密」に植える現在の栽培が健康な植物を育むことはありません。
苗にもスペースを確保し、圃場ではより「疎」に植えることで太陽光のエネルギーを存分に蓄えることができます。
両者の結びつき
- スペースを確保した丈夫な苗 × 疎植 → 個体が大きく育ち、品質が高い。
- ギュウギュウな弱い苗×疎植→生育不揃いだが品質は高い。
- ギュウギュウな弱い苗 × 密植 → 生育不揃い・徒長・病害多発で失敗しやすい。


