いいことづくめのように見える「ニトロ腐植酸」。
しかしニトロ腐植酸が持つメリットが状況によってデメリットになることもあります。
むき出しの手
官能基が多いということは、化学反応の場になりやすくなります。
つまり、分解のスタート地点にもなりやすいということです。
普通の腐植酸は腐植酸同士が絡み合い、どこが端でどこが中央なのかわからない複雑な構造を持っています。
しかしニトロ腐植酸は、反応性の高い官能基がずらりと並んでいるような構造です。
親水性が高い官能基が増えれば、ニトロ腐植酸は水に溶けやすくなり分散。
微生物にとっては、固形より液体になって表面積が多くなったほうが分解しやすいので、腐植酸が構造をとどめられなくなってしまいます。
土づくりには向かない
腐植酸は粘性をもち、団粒構造を強固にする物質です。
しかしニトロ腐植酸があっという間に分解されてしまうと、土中に団粒構造をストックすることができません。
またニトロ腐植酸自体も分子が小さいため、接着剤としての機能も期待できません。
もちろん腐植酸資材自体、土づくりを目的とする資材ではありません。
腐植酸資材はあくまでも、理想的な栽培環境に一時的に近づけるためのひとつの手段です。
有機物の分解物のはたらきによってできた糊が、粘土鉱物をまとめ上げミクロ団粒を作り、
ミクロ団粒構造を腐植がマクロ団粒にまとめ上げるというステップこそが土づくりであり、結果的に腐植が存在するのであって、腐植をあげれば土づくり完成ということではありません。
ここまで見てきた、腐植酸資材の特徴。
メリットもデメリットも使い方次第。
そして、これまで話してきた本題は、苗環境について。
肥料持ちを改善すればよいのでは?
ようやく戻ってこれた本題に、ここまでの知識で解決策を見出します。


