苗環境で、肥料濃度は濃いと地上部は生育しますが、根の伸長を阻害し、
薄いと根の伸長は促進されますが、絶対的な養分不足をもたらします。
このトレードオフは、培土の保肥力を向上させることが解決のキーになるのではないかと考えています。
鉱物資材を培土に使うと…
ゼオライトなどの鉱物資材を含有している培土があるように、苗環境において鉱物資材が有用なことは間違いありません。
その役割としては「同型置換」がもつ永久的なCEC、そして「膨潤性」も大きく役立っています。
同型置換が保持するのは肥料だけではなく「水」も含まれています。
粘土鉱物は、顕微鏡で見ると非常に薄い「層」が積み重なった構造をしています。
ベントナイトなどの粘土鉱物は、層と層の結びつきが弱いため、その隙間に水分子が入り込みます。
水が入ることで層の間隔が広がり、体積が何倍にも膨れ上がります。これが「膨潤」です。
膨潤性と乾燥
長期育苗に使われる培土に含まれる肥料成分は、ゆっくりと溶出する肥効調整タイプが主です。
しかし培土が乾き、水やりをするたびに、上から下へと物理的に培土外に流されていきます。
鉱物系資材の役割はそもそも培土を乾かさないこと。
水やりの回数が減れば、肥料は培土中にとどまり成分を有効活用できます。
ただしあまりに多くの粘土鉱物を使うと、排水性が悪くなり、カビの発生や病気の素となります。
また極度に乾燥したときに、膨潤性によって大きくなっていた体積が、収縮することによって減少し、断根に繋がります。
以上をふまえ、
鉱物資材はベース培土としてではなく、中程度の割合で培土に含ませる資材であるということが分かります。
次回は腐植酸資材を培土に使うことを考えてみる…


