官能基が成分をつかんだり離したりする性質は、鉱物系資材にはない、腐植酸資材の特徴です。
しかし残念ながらその製品の原料や、抽出方法によってその効果には大きく差があります。
全く肥料成分をつかんでくれない粗悪品を、私たちがつかまんでしまわないように腐植酸の選び方についてみていきます。
腐植酸は何からできる?
まず、腐植酸の原料について
- 低品位炭(レオナルダイト・褐炭・亜炭)
- 何千万年も前の植物が変質
- 石炭の一歩手前
- 腐植酸が非常に多い
- 泥炭(ピート)
- 湿地で植物が分解しきらずに堆積したもの
- 腐植酸 + フルボ酸
- 「若い」有機物
- 堆肥・植物残渣
- 稲わら、木質、バーク堆肥などを長期熟成
- 腐植酸含量は低い
この中で、市販でもっとも多く流通しているのが低品位炭です。
原料で変わる反応性
以上の原料のうち、腐植酸資材としてどれが一番腐植酸含有量が多いかといえば、「低品位炭」に軍配が上がりますが、その他原料でも、はっきりとした効果を得られる場合があります。
なぜなら腐植酸資材はその分子の大きさによってその反応性の高さ・早さが変わるからです。
腐植酸資材は、官能基で成分をつかむという性質を持っていますが、腐植酸がミネラルを懸け橋としてつながってしまう場合があるからです。
- 金属架橋
- (腐植酸)-COO⁻ + Ca²⁺ + ⁻OOC‐(腐植酸)
- 共有結合架橋
- (腐植酸芳香環)-OH・ + ・HO‐(腐植酸芳香環)
これを「架橋構造」といいます。
この架橋構造が腐植酸同士で結びつくと巨大分子化し、真ん中に挟まったミネラルは利用できなくなります。
そして低品位炭は、長時間・高圧・金属イオン・酸化という環境で「熟成」され、
その過程で腐植酸同士が
金属架橋+共有結合架橋
だらけになります。
そうしてできた腐植酸は、すぐにはミネラルを放出できないため、反応性が低く効果の発現が遅くなります。
反対に、泥炭(ピート)のように「若い」有機物は、腐植酸含有量は少ないものの、反応性が高く効果の発現が早いです。
長期的にベースとしてあってほしいのは低品位炭。
しかし、目に見えて効果が出るのは泥炭ということです。
次はその効果を発揮させる抽出方法について…


