鉱物系資材のCECは結晶構造の電荷を変える「同型置換」によって保肥力をもちます。
ただ成分をつかんだら離しにくいという性質があります
正確に言うと、植物が欲しいと思っても、より強いイオンに置き換わるまで離すことができません。
しかし腐植酸が持つCECは、栄養を保持するに加え、植物に受け渡すような性質があります。
アタッチメントでつかまえる
腐植酸のCECは官能基という分子の「マイナス」に起因します。
- カルボキシル基 「–COOH → –COO⁻」
- ヒドロキシ基 「–OH → –O⁻」
ここで水素イオンが放出されることでマイナスが出現メントることから、腐植酸のCECは「H⁺」つまり土壌pHに強く依存することが分かります。
官能基がもつ電荷の極性によって、水素イオンの吸着、放出しやすさの違いがあり、土壌pHとの関係も変わってきます。
- カルボキシル基 → 低pH(酸性土・火山灰土)でも効く
- フェノール基 → 高pH(中性土・石灰多用土)で効く
さらにそれぞれの官能基は、得意とする結びつき相手がいます。
例えば、カルボキシル基はカリウムと結びつきやすいので、鉱物系資材がカリウムを離さない問題を緩衝したり、フェノール基は微量要素を強く引きつけます。
そして引きつけた成分は植物が出す根酸「H⁺」と交換することが可能です。
つまり腐植酸は、アタッチメントのように多くの機能をもった官能基で肥料をつかんだり離したりしているのです。
鉱物系資材が肥料の「倉庫」の役割を持つなら、腐植系資材はいろんな成分をいろいろな環境で出入庫させたりする「トラック」の役割…。
かなり複雑な腐植酸の性質…
さらに詳しく見ていきます。


